日本サイコオンコロジー学会|JPOS

年別アーカイブ/ARCHIVES-

サイコオンコロジーの目標・活動
Goal&Activities

サイコオンコロジーの目標とそれを達成するための方法、代表的な研究を紹介します。

1)がん患者のQOL維持・向上のための支援方法の開発・実施・教育・普及
  • 新しい薬剤の開発、利用方法
  • 精神医学的問題、心理的問題をアセスメントする方法
  • がん患者の心理療法(カウンセリング)の開発・教育・普及
  • がん医療に携わる医師を対象としたコミュニケーションスキル
  • がん患者のご家族の精神医学的問題・心理的問題の改善
  • がん医療に関わるスタッフの精神医学的問題・心理的問題の対応
2)基礎的研究の推進 Research promotion
  • がんが、がん患者やご家族、ケアに携わるスタッフの精神面に与える影響についての研究
  • 精神的・心理的因子が、がんに与える影響についての研究
<サイコオンコロジーの代表的な研究>

サイコオンコロジーの代表的な研究を紹介します。

がん患者の精神・心理的苦痛に対するグループ療法

サイコオンコロジーの研究によって、がん患者の抑うつ・不安・QOLの改善のためにさまざまな種類の心理療法が開発され、その有効性が検証されています。
1980年台には、Spiegelらが進行・再発期の乳がん患者を対象に実存的心理療法を基盤とするグループ療法を実施し、QOLの改善だけでなく生存期間の延長についての効果を報告しました(Spiegel et al., 1989)。
2000年に入り追試が行われ、グループ療法の生存期間についての効果は否定されていますが、QOL向上には有効であることが確認されています(Goodwin et al., 2001)。
日本では、保坂らが、乳がん患者を対象とした構造化されたグループ療法プログラムを開発し(Hosaka et al., 2001)、福井らも同様に乳がん患者を対象としたグループ療法プログラムを開発し、その有効性を確認しています(Fukui et al., 2000)。


Spiegel D, Bloom JR, Kraemer C & Gottheil E : Effect of psychosocial treatment on survival of patients with metastatic breast cancer. Lancet ii, 888-891, 1989.
Goodwin JP, Leszcz M, Ennis M, Koopmans J, Vincent L, Guther H,,Drysdale E, Hundleby M, Chochinov HM, Havarro M, Speca M, & Hunter J : The effect of group psychosocial support on survival in metastatic breast cancer. N Engl J Med 345 : 1719-1726, 2001
Hosaka T, Sugiyama Y, Hirai K, et al. : Effects of a modified group intervention with early-stage breast cancer patients. Gen Hosp Psychiatry 23 : 145-51, 2001
Fukui S, Kugaya A, Okamura H, Kamiya M, Koike M, Nakanishi T, Imoto S, Kanagawa K & Uchitomi Y : A psychosocial group intervention for Japanese women with primary breast carcinoma. Cancer 89 :1026-36, 2000

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