お知らせ

看護師のための、がん患者とのコミュニケーション・トレーニング・セミナー開催

サイコオンコロジーにおいては、精神腫瘍医、臨床心理士、専門看護師がチームを組んで患者の心のケアにあたるようになって来つつあります。しかし、このような専門家を配置できるがん専門病院や大学病院はまだ少数です。そして、このような専門病院であったとしても、患者に24時間ケアを提供している看護師の一言一言が、患者の安心感や医療への信頼感を左右することがあるでしょう。生命の危険を感じ、ストレスの多い患者は、時として、怒り、過度な依存、抑うつ、医療への非協力といった行動の変化をきたし、その結果、医療者との関係を難しくしていくことも多く、このような患者への対応は臨床現場の看護師にとって、大きなストレスになっているものと思われます。


良好なコミュニケーションが心のケアの第一歩であるという視点にたち、今回、日夜がん患者のケアにあたっている看護師を対象に、がん患者とのコミュニケーションのスキルアップを中心とした看護師向けセミナーを開催することにいたしました。内容は、概論の講義の後、現実的な場面を想定した短い会話のシナリオをもとに、ロールプレイやディスカッションによるトレーニングを主として行います。看護師にとって、患者とのやりとりが難しくなくなることを目的にしていますので、お気軽にご参加いただければと考えています。がん患者の心のケアに興味をお持ちの看護師のみなさまのご参加をお待ちしております。

主催者     :日本サイコオンコロジー学会
セミナーの対象者:がん患者のケアにあたっている看護師
         看護師の指導にあたる教育関係者、医療関係者
日時      :2007年8月4日(土) 9:00〜16:30
会場      :聖路加国際病院 1号館 研修室A
募集人数    :30名
費用      :5000円

セミナーの内容
9:00〜10:30   看護と治療的環境・看護場面のコミュニケーション概論 (聖路加国際病院 リエゾン精神看護師 川名典子)
10:30〜11:45  がん患者とのコミュニケーション 初級編 例)がんの告知をされた直後の患者との対話など。
11:45〜13:00 昼休み
13:00〜14:15 がん患者とのコミュニケーション 中級編
例)医療不信をあらわにする患者との対話・死が近いことを話題にする患者との対話
14:15〜15:00 レクチャー:患者の性と看護 (東京大学 高橋都)
15:00〜15:15 休憩
15:15〜16:15 がん患者とのコミュニケーション 上級編
例)ナースコールを頻回に鳴らす患者との対話・性問題で悩む患者との対話
16:15〜16:30 振り返りと講評 (国立がんセンター中央病院 リエゾン精神看護師 梅澤志乃)