看護職の教育・研修
看護職の教育・研修
1 看護職教育プログラム
がん患者の心理的不安を支えるスキルを高めるための3段階構造(Step1,2,3)の看護教育プログラムを2016年より開始し、2023年より3段階構造全ての研修が開始となりました。この教育プログラムは、こころのケアの基本となるコミュニケーションにおいて、どんな場面にも対応するためには、コミュニケーションの形式やスキルだけではなく“考え方”を習得することが大切であり、それを学ぶための内容です。コミュニケーションが苦手な方だけでなく、普段コミュニケーションに問題を感じていない方でも、各自の経験や能力に応じて新たな発見や意味付けができ、今後のコミュニケーションのスキルアップにつなげられると思います。
2 教育プログラムの内容
本コースはStep1→2→3と段階的に受講いただくプログラムであり、Step2もしくは3のみを単発で受講することはできません。
ロールプレイは、Step2,3の研修に含まれます。
<Step1の概要>
目標:こころのケアの基本となる考え方を習得できる
受講資格:がん医療に携わるすべての看護師
内容:
看護師が自分の感情を振り返りながら、患者・看護師双方向の自然な会話を継続することが“こころのケア”につながるという考え方に基づき、①周囲の人との関係を構築する、②相手を理解するために看護師としての自分を知る、③コミュニケーションの効果を理解して実践するについて、講義と自己ワークで学びを深めます。
<Step2の概要>
目標:チーム内での困難な事例に対応できる
受講資格:以下の2つの要件を満たしている方
① がん医療に携わるすべての看護師
② 2016年9月から開催している当学会の看護師対象研修コース<Step1>修了者
内容:
看護チームのリーダー役割を担っている看護師を対象に、チーム内での困難な事例に対応するための考え方を理解し、実践できることを目指しています。対象者の精神症状のアセスメント、看護師が困難に感じる事例への対応、カンファレンスを開催する上での留意点などについて、講義、グループワーク、ロールプレイを通して学びを深めます。対応困難な事例として、「死の不安を訴える」、「希死念慮を表出する」、「怒りをぶつける」を取り上げます。尚、グループワークや小グループでのロールプレイを実施しますので、ご自身の気持ちを揺さ振られるような体験をするかもしれませんが、それはまさしく<Step1>での“自分の感情を振り返る”ことですので、そのことも学びの一貫として捉えられるような方にご参加いただきたいと思います。
<Step3の概要>
目標:個別性の高い事例に対応できる
受講資格:以下の2つの要件を満たしている方
① がん医療に携わるすべての看護師
② 2016年9月から開催している当学会の看護師対象研修コース<Step1><Step2>修了者
内容:
スタッフのコンサルテーションに対応する看護師や患者・家族の個別面接を実施する看護師を対象に、個別性の高い事例に対応できることを目的とします。参加にあたっては、参加者が“がん患者とのコミュニケーションで困難を感じた事例”を持ち寄っていただく事前準備があります。各自の事例をもとに、グループメンバ-やファシリテーターと話し合いを進める中で、気づきや解決の糸口を得たり、相互支援を図ります。<Step2>同様、ご自身の気持ちを揺さぶられたり、自己洞察を迫られる体験になる可能性があります。そのため、積極的に学びを深めたい方の参加をお待ちしています。
3 2024年度研修予定
Step1:2024年9月17日(火)~10月21日(月)(オンデマンド開催)
申込フォーム:
https://asas-sys.jp/seminar/register/5140b82a20e2347bb0dd5a2e48bebf4d3437e82f
Step2:2024年12月8日(日)13:00~18:00 【オンライン開催】
申込フォーム:
https://smms.kktcs.co.jp/smms2/event/jpos/1
Step3:2025年1月25日(土) 【対面開催】